僕の今年の1文字は「終」です。

SMAPは僕が生まれる前からいて、物心がついた頃にはすでに国民的アイドル、小学生中学年の頃には狂ったように学校で『世界に一つだけの花』を歌わされたのを覚えている。
僕が生まれてから、ここまで、SMAPはずーっとSMAPだったのだと思うとものすごい。僕が幼稚園の芝生を食っていた時から、今までSMAPはずっとSMAPというのはすごい。
だから、こういうグループの終わり方っていうのがどういうものなのか、とても気になった。色々あったけど、まあ終われてよかったとも思う。40代でアイドルって「きつい」だろうから。いろんな意味で。
で、スマスマの放送を見て、今年はいろんな終わりかたを学んだ年でもあった。と思った。
プリンスはお酒も飲まないし、ドラッグもしないロックミュージシャンなのに最後はドラッグ(drugというよりmedicine)で死ぬなんて思ってなかっただろう。あまりに突然だったから、プリンスは終わりかたを考えれなかったんじゃないかなと思う。突然バッと幕が下されてしまったわけだ。
それに対してデイビットボウイは癌だったこともあって、実際に亡くなるまでに準備ができた。『★』というアルバムを作ることで、デイビットボウイらしい終わりかたを演出したのではないだろうかと思う。
エンターテイナーだけではんく、フィディルカストロも今年なくなった。彼は自分が高齢になるにつれてキューバの自由化を緩やかに進めていた。それはキューバの社会主義が彼のカリスマ性で持っていたからだとわかっていたのではないだろうかと思う。これからキューバは間違いなく、ベトナムと同じように社会主義国というのはあまり意味のなさない設定にすぎなくなると思う。
それもまた、カストロの「終わりかた」だったのではないだろうか。
死ぬということだけでなく、アイドルの引退だったり、何かからの去りかただったり、2016年は本当に色々なものの終わりかたを見ることができた。
去る鳥後を濁さずとはいうけれど、自分はどうだろう。あまりいい去りかたはしてこなかった気がする。日々を「ちゃんと」することが終わりかたを綺麗にすることでもあるんじゃないだろうか。
だから僕の今年の漢字は「終」。結構いい字を選んだもんだと個人的には満足。